1997年に出版した「転ばぬ先の長寿食」をコラムとして更新していきます。
はじめに
人生80年・・・。大変な時代がやってきます。
あなたには、その準備ができていますか?
毎日食べている食べ物。この食べ物がエネルギーとなり、血となり、肉となり、形を変えて体を作り、体を動かす源となっているのです。蚕は、桑の葉を食べ、牛は草を食べ、ライオンは肉を食べて生きています。雑食である人間は、いろんな物を食べているおかげで長生きできるようになりました。
でも、健康で長生きするためには、どのように食べればよいのかを考えなければいけません。あなたは考えていますか?考えて、バランス良く食品を組み合わせて・・・。でもそれだけではだめなんです。美味しいなぁって感じることが大切なんです。
ある日のこと、85歳のご婦人が保健センターに訪ねて来られました。一緒に暮らしている息子さん夫婦が、海外赴任のため1年間離れて暮らすことになったそうです。「みんなが帰って来るまで1人でがんばるつもりです。毎日、牛乳を飲み、好き嫌いもせずに何でもよく食べ、がんばって歩いているから大丈夫!自分の食べる食事くらい作れるけど食事が偏らないように献立を教えてください。」というご相談でした。今の生活環境はいつ、どう変わるかは誰にもわかりません。どんな状況でもがんばれるお手伝いができればと、この本をまとめてみました。
単身赴任をしているお父さん、つれあいに先立たれたあなた、夫婦で暮らしているあなた、病気と戦っているあなた、一人暮らしを始めたあなた・・・。
管理栄養士 寺西和子